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目次
「しずおか遺産」スタンプラリー開催
イベント概要
静岡県では、文化の秋の10~11月に多くの方に文化財にふれる機会を提供するため、「ふじのくに文化財オータムフェア」として県内各所に文化財関連イベントの開催を呼びかけ、その情報をパンフレットやウェブサイトを利用して発信しています。
オータムフェアの開催に合わせて県内では、静岡県内の歴史文化ストーリーをめぐる「しずおか遺産」スタンプラリーが開催されます。県公式観光アプリTIPSをダウンロードしてご参加ください。5つ以上スタンプを集めて応募すると、抽選で20名に景品が当たります。(詳細は下記の通り)
しずおか遺産については、こちら(外部サイトへリンク)
開催期間
令和7年10月1日(水曜日)から12月31日(水曜日)まで
市内開催場所
富士宮市内では、しずおか遺産「富士山の清流が織り成した産業革命」の構成文化財の6箇所がスタンプラリー対象地となっています。(ストーリーと構成文化財の解説はこちら)
対象地を全部回って、景品獲得を目指しましょう!(市内対象地とおすすめスポット地図(PDF:250KB))
富士山麓の水力発電所
日本が欧米列強と肩を並べんと、国を挙げて産業の近代化を目指した明治時代。富士山の豊富で安定的な水量が注目され、富士・富士宮市では森林資源と水を利用した近代洋紙工場(旧富士製紙株式会社・旧四日市製紙株式会社)が作られました。これらの工場は、はじめ水車動力を使っていましたが、日露戦争後、送電技術の向上に伴い水力発電への転換しました。
白糸発電所(取水口・堰堤・水槽)(富士宮市佐折588-2)
明治43年(1910)10月、旧富士製紙の関連会社である富士水電株式会社によって市内猪之頭に水力発電所が建設されました。その後芝川沿いの青木・西山と次々と建設される中、大正5年(1916)、白糸発電所が建設されました。発電所は建設から100年以上経過していますが、石造りの取水口・堰堤と取水した水を貯める水槽は現役で使用されています。
山麓の水を利用した養鱒景観(未指定・文化的景観)
県営富士養鱒場(富士宮市猪之頭579-2)
ニジマスはアメリカ太平洋岸河川の原産魚で、日本へは明治10年(1877)にはじめて移入されました。当時は産業として養殖はまだ考えられなかったようでしたが、大正14年(1925)頃、国が積極的に奨励した結果、昭和に入って初めて池中養殖が各地で行われるようになりました。
官営の養鱒場には、明治時代に開かれた月山養鱒場(山形県)、醒井養鱒場(滋賀県)があり、広大な規模と近代施設を有することで高名でした。昭和6年(1931)、農林省徳久三種技師等は、富士山麓の猪之頭の清冽にして豊富な湧水に注目し、ここに県営の養鱒場を設置するよう静岡県に働きかけました。この結果、国内で三番目の官営養鱒場「富士養鱒場」が猪之頭に開かれました。
場内施設では、静岡県の淡水魚とニジマス養殖技術に関する紹介パネル、川の生き物を紹介するビデオ、円形水槽を展示しています。(観覧料は有料)【HP(外部サイトへリンク)】
富士宮の酒造り(未指定・無形文化財)
富士宮市には富士山の豊富な伏流水があり、江戸時代から水を生かした酒造りが行われてきました。大正時代には8つの酒蔵がありましたが、現在市内にはそのうち4つの酒蔵が営業を続けています。
いずれも蔵見学可能ですが、要予約となりますので、店舗へ直接お問い合わせください。
高砂酒造(富士宮市宝町9-25)
天保2年(1831)、近江日野商人であった初代山中正吉が、現在の地に酒蔵を構えたのが始まりだと伝わります。当時の屋号「中屋」の大きな刻書看板は今も店内に飾られています。
蔵の中には、江戸時代に富士山へ奉納され、明治時代初期の廃仏毀釈によって麓へ卸された下山仏(薬師如来)が祀られています。【HP(外部サイトへリンク)】
富士錦酒造(富士宮市上柚野532)
元禄年間(1688~1704)に創業したと伝わります。
創業者の清家は広大な農地を持つ地主で、収穫した米で酒造りを始めたのが今の姿のきっかけだったようです。「山梨県・静岡県総覧」(内外新聞通信社編、昭和12年)には、創業当時、上柚野では米の生産量が多いものの、交通の便が悪く米の搬出が困難であったため、米から酒を醸造し販売するようになったとあります。
「富士錦」の屋号は、この家に生まれた衆議院議員清崟太郎(1874-1921)と親交が深かった衆議院議員尾崎行雄が柚野を訪れた際に、夕日を受けて錦色(にしきいろ)に輝く富士山に接して感銘を受け、崟太郎が国会議員として故郷に錦を飾ったことを重ねて、「富士に錦(にしき)なり」と発したことに因むと伝わります。【HP(外部サイトへリンク)】
富士正酒造(富士宮市根原450-1)
創業者の佐野家は、もともと百姓をしていましたが、慶応2年(1866年)泰蔵の時に酒造業を始めたと伝わります。当時は「佐野造酒場」と名乗り、市内下条にありました。
昭和31年(1956)に「富士正酒造合資会社」となり、平成23年(2011)現在地へ移転しました。現在、富士正酒造は朝霧高原の澄んだ空気の中で日本酒のほか、焼酎なども手掛けています。【HP(外部サイトへリンク)】
牧野酒造(富士宮市下条1037)
創業者の牧野家は、江戸時代村の名主を務めた家で、寛保3年(1743年)七右衛門の時に酒造業を始めたと伝わります。
酒蔵の土蔵旧蔵は江戸時代後期から明治初期に建てられたもので、蔵と入口の大きな樹木(樹齢100年以上の金木犀)と焼杉材による黒塀が背景の富士山や周囲の景観と調和し、上野地域の歴史を感じさせる景観を創り出しているとして「富士宮市景観賞〈最優秀賞〉」を受賞しました。酒蔵の煙突、溶岩石を土台とした黒壁、土蔵は、市の景観重要建造物に指定されています。【HP(外部サイトへリンク)】
参加方法
1.静岡県公式観光アプリTIPSをダウンロード
2.TIPSアプリ内から「TIPSスタンプラリー」>「『しずおか遺産』スタンプラリー」をタップ
3.静岡県内のスポットを確認(上掲開催場所参照)
4.各スポットで、位置情報(GPS)をONにした状態で、スタンプをゲット
スタンプラリー公式サイトはこちら(外部サイトへリンク)